キャプロア7

キャプロア出版という電子書籍出版グループで出会った7人のメンバーでなんか書きます。

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小説

すべて吐き出した結果 駅番外編08

サトウさんとの話し合いは、次の週末になった。 それまでの間、学校で顔を合わせるけど、お互い何も言わずに普通に過ごした。 心穏やかではないはずなのに、大人だな。 そこもサトウさんを見直す一つの要因だった。 今回のことは一通り正直に話して、俺は降…

バレたわけ 駅番外編07

サトウさんは、マサコが最初に俺の部屋に来た時のことをどういうきっかけで知ったのだろうか。 普通に考えたら、自分から喋らない限りわかりようがないはずだ。 マサコに聞くとこういうことだった。 俺の部屋に来る直前に寄ったローソンでの電話は、サトウさ…

嘘 駅番外編06

「いや、マサコ先生は来てないよ」 俺は咄嗟に嘘をついてしまった。 この判断が良いのか悪いのか考えている時間はない。 そして今さら、やっぱり来てますとも言えるはずはない。 飲み会で俺が先に帰ったのはみんなが見ているはずだし、誰か他の人に確認され…

動揺 駅番外編05

飲み会では、意識してマサコから離れて位置するようにしていた。 俺は酔い過ぎてマサコへ感情的なことを言ったり、関係がみんなにバレたりしないようにと、チビチビとビールを飲む。 話題豊富なオガタくんが場を盛り上げてくれるので全体の雰囲気はとても楽…

別な意味で後から湧いてくる感情 駅番外編04

いや、ちょっと待て。 確かに俺が一時的に寝取った形にはなったけど、サトウさんと付き合ってたことは知らなかったのだから、『最低な人』はないだろう。 マサコを失った寂しさの感情があとから湧いてくるのかなと思っていたけど、実際は思ってもみないとこ…

後から湧いてくる感情  駅番外編03

そうか。 不思議と怒りとか、がっかりとか悲しいとかの感情はなかった。 ほんの少し残念な気はするけれど。 俺は女性から見ると、後腐れがなくあっさりしていて別れやすいのだろうか。 7~8年前に別れた彼女のマミのことを思い出した。 あの時は、別れてすぐ…

浮かれた日々 駅番外編02

「うちに来る?」 マサコはすんなり頷いた。 すすきのからタクシーで南郷7丁目駅に向かう。 すすきのの店を1時間で切り上げてしまって飲み足りない分は缶ビールで補おう。 ローソンで買い物をしていると、マサコの携帯に着信があった。 俺から離れたところで…

パソコン講師と 駅番外編01

失業中のある夏の終わりころ。 俺は、ハローワークを通して受講すると半年間、月に10万円ほど給付されるというパソコン講座に通い始めた。 パソコン自体はWindows95の頃から10数年使っていたが、興味があったインターネット関連のスキルばかりが伸びていて、…

006 飲みのお誘い

土木設計の会社での仕事は、役所に提出する書類の校正だったり、図面の色塗りだったり、コピーを取ったり。 社会人経験の少ない19歳の俺にはちょうど良い程度の仕事だった。 営業メインの社長と設計などの実務メインの次長は兄弟だ。 弟の次長は仕事の提出期…

004 留年した後、退学になった先輩に

お盆を過ぎてすっかり涼しくなった北海道の海は、人もまばらになっていた。 ひと夏のほとんどを海で遊んで過ごしたら、所持していたお金も残り少ない。 3か月しか働いていないのだから、元々それほど貯まっていたわけではないのだ。 これから先、どうしよう…

003 魔法のぞうきんの女

俺はたった3ヶ月で会社を辞めて実家に戻った。 誕生日の秋までは、まだ18歳だ。 妹の進学の関係で母と妹は別居していて、しばらくは父との二人暮らしをすることになった。 ただその父も出張が多く、ほとんど俺の一人暮らしといっていい。 誰にも何も言われな…

002 会社を辞めると決意したあの日。(閲覧注意)

大阪、兵庫、群馬で3週間に渡る新人研修を終え、高卒の新人のほとんどはまずは出身地に近い支店に配属された。北海道出身の俺は札幌支店だ。 札幌支店と言ってもそこに通ったのはゴールデンウイーク明け頃までのわずかな期間。その後は先輩について、函館、…

001 北海道から大阪に就職して北海道出身者に会った話

別れ上手と思われて 後腐れがなくて捨てやすいと思われている男が本当の愛を求めてさまよい続ける物語。 1986年3月。 北海道の高校を卒業した俺は大阪の会社に就職した。 北海道はまだ雪が残っていたのに、この大阪ではもう桜が咲いている。 会社は東証一部…