キャプロア7

キャプロア出版という電子書籍出版グループで出会った7人のメンバーでなんか書きます。

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004 留年した後、退学になった先輩に

お盆を過ぎてすっかり涼しくなった北海道の海は、人もまばらになっていた。

ひと夏のほとんどを海で遊んで過ごしたら、所持していたお金も残り少ない。

3か月しか働いていないのだから、元々それほど貯まっていたわけではないのだ。

 

これから先、どうしようかなとは考えるものの、具体的には何も浮かんでこない。

ただ来年の春には父も鹿児島に転勤の予定だ。

その時には俺自身も就職して一人で生きていかなくてはならない。

まだ半年以上あるよなぁ・・・

砂浜を歩きながら、そんなことをぼんやり考えていたら、海沿いの家の屋根の修理をしている人が目に入った。

 

チビザルだ。

チビザルは、本来は一年先輩だが、俺が高校2年の時に留年で同じクラスになった男だ。小さくてすばしっこくて、小学生の頃から同じあだ名で呼ばれていた。

留年で同じクラスにいたのは2学期の終わりころまでで、シンナーを吸っているのがバレて退学になったクズみたいなやつだ。

そのチビザルが仕事をしている。

俺に気づいたようで、声をかけてきた。

俺は、仕事を辞めてひと夏ブラブラしていること、チビザルは高校を退学してからは、大工の見習いで働いていることなどを話した。

 

「お前もいいかげん真面目に働けよ」

 

こいつに言われてしまったか。

俺は当面のアルバイトでも探さなくてはと真剣に思った。

とりあえず明日から。