月刊ふみふみ創刊号に掲載された刻印という作品によって、キャプロア出版で多くのメンバーの中の一人という認識だった峯本雅子が、一人の作家として私の中に刻まれた。
1600文字以内という超短編の物語。
愛らしいハムスターを思い浮かべられる描写で、すぐにストーリーに入り込める。
そこから一気に突き落とす衝撃に、自分が主人公そのものと同化したように動揺を共有した。
動揺した心にさらに追い打ちをかけて、心に刻み込ませるようなラスト。
まさに刻印。読後感はそれほど強烈だ。
この編集後記を読んでくれているみなさまは、もう既にこの書籍に掲載されている作品を読み終えていると思う。
しかし、いま一度、刻印を読み返してみて、峯本雅子の凄みを刻みつけてほしい。
今回、峯本雅子作品集の出版に携わることができて、キャプロア出版に参加して本当に良かったなと思う。
そして、忙しいなか解説文を引き受けてくださった仲谷史子先生にも感謝。
キャプロア出版編集部 ゆー
https://twitter.com/beat91/
仲谷史子(作家、文章講座講師)
扉絵作成 もりしんじ